2019年7月03日

相続税には、被相続人の死後、配偶者の生活を守るという考えから、配偶者が相続した資産について、一定程度(法定相続分である½もしくは1億6千万円)までは相続税をかけないようにしましょうという制度があり、これを配偶者の税額軽減といいます。

父母のうちどちらかが亡くなり遺産が1億6千万円以下の場合、すべてを配偶者に相続させて、この制度を使って相続税をゼロにしようとする人が多いですが、実は二次相続での税額を考えると、多くのケースで税負担が増えることとなります。

例えば、両親と子ども2人の家庭で父が亡くなって相続財産が1億円だった場合、一次相続で配偶者である母がすべて相続すると、その相続では相続税はゼロとなります。一方、子ども2人がすべて相続した場合は630万円の納税が必要です。

前者の場合には、その後、母が亡くなった際にその1億がそのまま残っていたとしたら、相続税は770万円となり、トータルで考えると140万円も税負担が増えたことになります。

母の財産の状況や、母の生活費や余命年数等によっても変わってきますが、配偶者の税額軽減を使った方が不利になるというケースの方が多いので、遺産分割は一次相続の相続税額だけで安易に考えず、専門家に十分に相談されることをお勧めします。