外国人旅行者向け消費税免税制度がリファンド方式へ―令和8年11月から大きく変わる免税販売

2026.06.24

令和7年度税制改正により、外国人旅行者向けの消費税免税制度が根本的に見直され、令和8年11月から「リファンド方式」が導入されます。
これまでの免税制度は、訪日外国人による消費拡大に大きく貢献してきましたが、一方で不正利用や制度運用上の課題も指摘されていました。
今回は、新たに導入されるリファンド方式の概要と、事業者への影響について解説します。

【1.現行制度との違い】

現在の免税販売制度では、外国人旅行者などの非居住者に対し、免税店が消費税を含まない価格(税抜価格)で商品を販売しています。
一方、令和8年11月から導入されるリファンド方式では、購入者はまず税込価格で商品を購入し、その後、出国時に税関で購入商品の持ち出し確認を受け、その確認情報に基づいて消費税相当額の返金を受ける仕組みに変更されます。

①現行制度
・免税店が税抜価格で販売
・購入情報を国税庁へ電子送信
・不正利用等が判明した場合には消費税が徴収される場合がある

②リファンド方式
・免税店が税込価格で販売
・出国時に税関が商品の持ち出しを確認
・持ち出し確認後に消費税相当額の返金を受ける
・不正な国内転売等が発覚した場合には罰則が科される場合がある

【2.事業者への影響】

免税販売を行う事業者にとっては、制度変更に伴いさまざまな対応が必要となります。
具体的には、以下のような準備が想定されます。

・税込販売を前提としたレジ・会計システムの見直し
・購入記録情報の電子送信体制の整備
・返金手続に対応した業務フローの構築および持ち出し確認情報の管理体制の整備
・従業員への制度周知および教育

特に、免税販売を取り扱う小売業や観光関連事業者においては、システム改修やオペレーション変更に相応の時間とコストが見込まれます。
制度開始までまだ時間があるように見えますが、今後公表される詳細な運用ルールやシステム要件を確認しながら、計画的に準備を進めることが重要です。

【まとめ】

令和8年11月から導入されるリファンド方式は、訪日外国人向け免税制度の転換点となります。購入時に免税とする仕組みから、出国時の持ち出し確認後に消費税相当額を返金する仕組みへ変更されることで、不正利用の防止や制度の適正化が期待されています。

免税販売を行う事業者においては、まずレジ・会計システムの改修要否の確認と業務フローの洗い出しに着手し、今後公表される詳細な運用情報をもとに準備を段階的に進めることをお勧めします。

【国税庁HP】
国税庁「輸出物品販売場制度(免税店制度)の見直し(リファンド方式)」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/menzei/201805/format/002.htm

※本記事は2026年6月時点の情報に基づいて作成しています。制度内容は今後変更される可能性があります。実際の税務判断に際しては、最新の法令および国税庁公表資料等をご確認ください。

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